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No.14【戦国女子と仏教】

時事ネタと仏教

 

戦国女子という言葉もすっかりおなじみになりました。

なかでもニュースによく登場する、戦国武将とりわけキャラクター化された武将にオタク的にはまる女性たち。

 キャラクターのヒーローとしては、スタイリッシュなアクションゲームで、アニメ化・漫画化された『戦国BASARA』 が有名です。 

 ただ、ゲームの世界にはまるでウトいわたしですが、彼女たちの熱狂ぶりを見ていて一つ連想するものがある。

 それがじつは大仏誕生時の熱狂です。 

 で、戦国女子たちのなにがそれを連想させるかというと、

(一)描かれるヒーローたちの、タカラヅカの男役のような非・現実的な顔だち

 がまず一つ。

 もう一つは、

(二)戦国時代から四百年余りという時間の距離。

  このうち(二)は関ケ原の戦いがあった一六〇〇年を基準に計算したものです。

 つぎに、(一)ですが、それが実物度外視、完全にキャラクター化されデフォルメされた「夢の世界」のそれであることは、指摘するのもヤボな話でしょう。

そこで大仏ですが、これはそもそも昔のインド人が仏教の開祖のブッダ(お釈迦様)の実際の姿形を模したものだということになっている。

 ここで、その大仏の造形上の昔からのお約束を列挙すると、

  1. 肌は金色。
  2. 毛は光沢のある紺青色で、クジャクの羽根の色に似ている
  3. 頭のてっぺんには肉のコブが神々しい隆起している。
  4. 歯は四十本(人間は三十二本)。
  5. 舌は長くて、伸ばすと左右の耳をなめられる。
  6. 身長は約五メートル。
  7. 手も長くて、垂らすと膝頭にまで届く。
  8. 指の間に水かきがある。

  じつは、歴史上仏像が出現したのは、インドでブッダの死後四百年余りたった後のことでした。

 ブッダの生前はおろか、死後しばらくは仏像は作られなかった。

 では、四百年余り過ぎてなぜ仏像は作られはじめたのか?

 研究者はその背景としてブッダの神格化、つまりブッダを「神」として拝む運動が盛がったためだとするのですが、はたしてそうでしょうか?

 もちろん、ブッダは本当にこんな姿形をしていたのだ、とホンキで信じて拝むインド人もいたのかもしれない。

 が、一方で、いまの戦国女子たちのように、完全にファンタジー化したキャラクター、「作りもん」として拝んでいたインド人もいたのではないか?

 いわば、夢の世界の萌えるキャラとして。

 四百年というのは「実物」の記憶が失せ、キャラクター化されるのにちょうどよい時間なのかもしれませんね。